【カンムリビギニング】壁張りマニアックス【最終245位】
1.前書き
こんにちは、かわうそという者です。
今回は2020年11月13日午前9時~16日午前9時に行われた公式大会
カンムリビギニング
で使用したパーティについての記録です。
カンムリビギニングのルールは以下の通り。
・カンムリ図鑑に登録されるポケモンのみ参加可能
・1日の対戦回数上限は15回、午前9:00に回数リセット
2.パーティ概要および成績
TN かわうそ
最終レート 1700(245位) 17勝3敗
1日目 9勝1敗
2日目 6勝2敗
3日目 2勝0敗
基本選出:レジエレキ+詰ませ+スイーパー
裏選出:初手ダイマックス+切り返し+詰ませ
裏々選出:レジエレキ+ピクシー+ランクルス
レジエレキで壁を張った後、ピクシーやランクルスで回復しながら積みを行って相手を詰ませることを勝ち筋とします。
基本選出が厳しい相手は、挑発持ちのガラルファイヤー、アーマーガア、ミラー対面で千日手になるピクシー、あくびで展開阻害されるカビゴンなどです。
これらの相手には主に裏選出で挑みます。
詰ませエースは基本的にはピクシーがメインとなります。
ランクルスは打点がない悪タイプが致命的で、瞑想鉄壁が噛み合わないことがある両刀種族値ポケモンもやや苦手。
宿り木の種や毒々などの定数ダメージメインの相手にはランクルスを選出。
スイーパーはドラパルト、初手ダイマはラプラスが適任ですが、通りの悪さによっては役割のスイッチも可能です。
レジエレキ+詰ませ2体の選出は滅多にありませんが、よほど刺さっていると感じた場合に選出。
初手レジエレキが安全に壁張りでき、詰ませのどちらかが安全に後投げ可能(=レジエレキ再展開可能)かつ、トリックやあくびなどの展開阻害および一撃技が無いと確信できる場合は一番強い選出だとは思います。
展開阻害に対してスピード感のある初手ダイマ選出で対抗できるため、基本の壁展開をうまくカバーした対応範囲の広いパーティだと思っております。
唯一きついと言えるのがあくびカビゴンです。
無理矢理ダイサンダーやダイフェアリーを切らざるを得なくなったり、寝かせてからの最速起きに賭けたりする必要がありました。
地割れさえ無ければ寝かせて良いのですが、基本的には運ゲーになります。
3.構築経緯
レパルダスもニャオニクスも使用不可のため軸を誰にしようか考えながらカンムリビギニングで使用可能なポケモンを眺めていたところ、ピクシーやランクルスなどの詰ませポケモンを突破可能な駒が少ないと感じ、これらに特化したパーティを組んでみようと思いました。吹き飛ばしやほえるを標準搭載しているようなポケモンが少なく見えたのも環境的には追い風でした。
積み序盤を安全にやり過ごすためには壁張りが必須であり、悪戯心ニャオニクス解禁以来ずっとこだわってきた壁展開を活かすチャンスでもあると感じました。
ピクシーとランクルス、どちらを採用するかはかなり悩みましたが、宿り木や毒々などの定数ダメージが厳しくナットレイやエルフーンなどが面倒なピクシー、鉄壁瞑想を両採用するとエスパー技ワンウエポンになりがちで悪タイプを突破できないランクルスとどちらも一長一短。
思い切って相手パーティによって適している方を選出する両採用を決めました。
次に壁張り要員として注目したのが、上から壁を張る能力の高い
オーロンゲ、ドラパルト、レジエレキの3体です。
このうち、オーロンゲとドラパルトには別の役割を見出したので、メインの壁張りはレジエレキで行うことにしました。
大爆発での自主退場や、サンダープリズンによる負担能力も大きく評価しています。
ドラパルトの別の役割は、圧倒的な制圧力を活かしたダイマックススイーパーです。
ピクシーまたはランクルスでの積みを行い始めると、ダイマックスで無理矢理突破を試みてくる相手も多いです。ここでダイストリーム連打などでピクシーの回復が追いつかず落とされたり、鉄壁瞑想を読み違えてうまく合わされたりすることも少なくありません。
ただここで相手のダイマックスを吐き出させることで、裏に温存したレジエレキ、ドラパルトでの詰めがかなり安定するようになります。
これで、レジエレキ+詰ませ+ドラパルトという基本選出ができました。
この基本選出でカバーできない範囲を考えてみると、挑発持ちのガラルファイヤーやアーマーガア、すり替えやすり抜けが厄介なシャンデラなどが思い当たりました。
そこでもう1つの展開として、初手ダイマックス+切り返し+詰ませのルートを考えました。
初手ダイマックス要員として選んだのはキョダイラプラス。
壁の再展開ができない点から今まで敬遠してきたのですが、対面での強さには特筆すべきものがあり、あえて光の粘土を持たせないことにより「自分のためのオーロラベール」と割り切れば1.5体+ダイマックスを吐かせる能力は環境随一だと思いました。
また、突破不可能になりがちな相手の天然ピクシーに対してダイストリームや絶対零度で負担を掛けられることも大きな評価点です。
ドラパルトの通りが微妙な際のダイマックススイーパーとしても優秀です。
切り返し要員にオーロンゲ。
ラプラスの張ったオーロラベールの切れ目に壁の再展開+後攻の尻尾トリックで詰ませ役のピクシーorランクルスに繋げます。
気付けば両壁持ちをパーティに3体組み込むことになりましたが、それぞれ別々の役割があり競合することなく、複数の展開を仕込むことができたと思います。
4.個別紹介
Ⅰ ドラパルト
特性:すりぬけ
持ち物:いのちのたま
性格:むじゃき
実数値(努力値):H175 (92) - A172 (252) - B96 (4) - C120 - D89 (28) - S196 (132)
技:ドラゴンアロー / ゴーストダイブ / りゅうのまい / だいもんじ
最速マニューラ、準速ドラパルト抜き抜き
竜の舞1回で+2ギャラドス抜き
大文字でH振りナットレイ確1
リフレクター込みで+1意地ギャラドスの珠ダイジェット確定耐え
リフレクター+ダイマックスで+2陽気ミミッキュの珠ダイフェアリー確定耐え
意地A252メタグロスの冷凍パンチ124~146ダメージ
陽気A252ミミッキュの影打ち68~84ダメージ
ピクシーやランクルスで相手のダイマックスを吐かせた後、一方的にダイマックスを押しつけるためのスイーパー。
レジエレキ再展開から壁裏で竜の舞を積みやすい耐久、積めなくとも珠ダイホロウの圧倒的な制圧力、相手にダイマックスを残されてもゴーストダイブで器用に立ち回れるなど、詰ませの裏のスイーパーとしてこれ以上ない活躍をしてくれました。
選出段階でレジエレキ展開が厳しそう+ラプラスの通りが悪い際の初手ダイマエースとしても優秀でした。
また、今回は相手にもレジエレキ壁展開が多そうだったので特性はすり抜けを採用。
特性:シェルアーマー
持ち物:じゃくてんほけん
性格:ひかえめ
実数値(努力値):H223 (140) - × - B113 (100) - C150 (252) - D116 (4) - S82 (12)
技:うたかたのアリア / フリーズドライ / かみなり / ぜったいれいど
4振り60族抜き
レジエレキ展開が厳しい場合に、初手ダイマエースとして選出。
キョダイセンリツはあくまでも自分のための壁として使うため、初手で撃てるならそれがベスト。
雨ダイストリームの火力も高く、相手1体+ダイマックスを吐かせる、もしくは1.5体以上持っていくことが主な役割。
特に天然ピクシー相手ではダイストリームで月の光の回復量を抑制しつつ押し切ってしまうのが有効で、うまく積まれたとしても絶対零度での勝ち筋を残すこともできます。
また、初撃で数的有利を取ることにより、ピクシーミラー対面でのTOD成立なども有力なルートです。
苦しいですがダイサンダーであくびループを一応はカット可能で、うるおいボディにしたところで1ターンは寝てしまうので、不意の急所を重く見てシェルアーマーを選択しました。
それほど長いターン居座らない+もともとSが低いため、マヒの弊害は無いものとしました。
ドラパルトの通りが悪い際のダイマックススイーパーとしても選出可能です。
あと特筆すべきはサンダー との対面でしょうか。
特性がプレッシャーだと怪電波+羽休めを持っている可能性が高く、ダイマックスを無駄に枯らされてしまう危険があります。
プランは非常に崩れますが、オーロンゲに退いてトリックを入れてしまうのが良いかもしれません。
Ⅲ オーロンゲ
特性:いたずらごころ
持ち物:こうこうのしっぽ
性格:しんちょう
実数値(努力値):H201 (244) - A140 - B111 (204) - × - D113 (60) - S80
技:リフレクター / ひかりのかべ / トリック / ソウルクラッシュ
初手ダイマ展開の際の中継ぎ切り返しとして選出。
ちょうどラプラスの張ったオーロラベールが切れる頃合いに壁の再展開+後攻の尻尾トリックによる詰ませサポートが役割です。
ソウルクラッシュの火力も馬鹿にならず特攻ダウン効果も大きいですが、尻尾トリックの入った相手が積みの起点にしやすいケースでは、あえてオーロンゲで相手を落とさない展開を選ぶことが多いです。
初手ダイマ+切り返し+詰ませは戦術としては有名なため、オーロンゲを落としてくれない相手も一定数いるので壁ターン管理には注意が必要でした。
Ⅳ ピクシー
特性:てんねん
持ち物:ゴツゴツメット
性格:ずぶとい
実数値(努力値):H201 (244) - x - B137 (252) - C115 - D110 - S82 (12)
技:ムーンフォース / コスモパワー / めいそう / つきのひかり
4振り60族抜き
リフレクター込みで意地A252メタグロスのダイスチル109~130ダメージ
リフレクター込み+コスモパワー1積みで上記75~88ダメージ
リフレクター込みで意地A252メタグロスのコメットパンチ76~91ダメージ
リフレクター込み+コスモパワー1積みで上記51~61ダメージ
メインの詰ませエース。
基本的にはピクシーでの全抜きを狙います。
アッキの実ではなくゴツゴツメットを持たせ、コスモパワーと瞑想を両採用することによりメタグロスを壁裏から詰ませられる確率が大きく向上します。
ピクシーを見て即ダイスチルを連打されたりすると厳しい場合もありますが、即ダイマの決断をされることがあっても裏のドラパルトのゴーストダイブや竜の舞から切り返せることも多かったです。
抜群技でなければ急所も耐えることが多く、HPは常に高めに保っておきたいところですが月の光のPPとのジレンマがあります。
Ⅴ ランクルス
特性:マジックガード
持ち物:ウイのみ
性格:おだやか
実数値(努力値):H217 (252) - × - B95 - C145 - D149 (244) - S52 (12)
技:サイコショック / てっぺき / めいそう / じこさいせい
4振りブリザポス抜き
ピクシー選出が厳しい相手の場合に選出。
マジックガードのおかげで定数ダメージを主とするような受けサイクルに滅法強く、ピクシーとはまた違った適正があります。
B方面は鉄壁で瞬発力があるため、あえてD方面に全振りを行いました。
より安全に鉄壁を積めるように、HPが少なくなりがちな序盤のサポートとして1/3回復実を持たせました。
攻撃技は基本的にはアシストパワーで良いとは思いますが、瞑想積みレースに強い点でサイコショックを採用しました。
Ⅵ レジエレキ
特性:トランジスタ
持ち物:ひかりのねんど
性格:おくびょう
実数値(努力値):H175 (156) - A108 - B102 (252) - C121 (4) - D72 (12) - S254 (84)
技:リフレクター / ひかりのかべ / サンダープリズン / だいばくはつ
最速スカーフガブリアス抜き
リフレクター込みで陽気A252ガブリアスのハチマキ地震151~178ダメージ
基本的に先発で両壁を張り、相手に応じて詰ませエースへの素交換、サンダープリズンで負担を与える、大爆発での自主退場などを選択します。
サンダープリズンは相手の交換を縛ることができるため、レジエレキの退きに合わせた釣り交換ができなくなるのも地味に大きいメリットです。
素交換に成功すればレジエレキを温存してラストのスイーパーの展開をも補助できるため、実質4体の対面選出に近い動きを行うことができます。
私があくび持ちのニャオニクスが壁展開要員として最適と信じて疑わない所以でもあります。
レジエレキの調整に関しては、まひらむ様による記事を参考にさせていただきました。
唯一、ニドキングやニドクインの命の珠力ずく大地の力は光の壁を張っても一撃で落とされることがほとんどです。
これらに無理に対応しようとすると、先発で合わされることが多そうなガブリアスへ向けた調整が甘くなるため、まひらむ様の調整をそのまま採用しました。
5.まとめ
これまでずっとこだわって使用してきた壁展開をこれでもかと組み込んだパーティに仕上げることができ、パーティ全員が十分に機能していたので個人的には気に入っています。
見せ合いで相手に「うわっ…」と思わせるようなパーティにはできたかなと思います。
反面、毎ターン急所に怯えながら長期戦を戦うことになるため、1日15戦をこなすメンタルが私にはありませんでした。
数こなせばもっと上いける確率は高かったと思いますが、正直息切れしました。
何度も急所被弾しながら持ちこたえ、多くの勝利に導いてくれたピクシーに感謝。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
何かあればコメントおよびTwitterにてお願いいたします。
Twitter:@Kawauso_Liepard
下記、パーティを構築するに当たってのスペシャルサンクスです。
メガけろまつ様 - (構築参考)
記事ブログ:https://ron-no-owari.hatenadiary.jp/
孤高の天才、壁展開の神、最強のニャオニクス使い。
常にこの方を参考にさせていただいております。
デミル様 - (情報源 / 構築参考)
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCNzXRZR0VrC0OJMjb4MnKOg
ニコニコミュニティ:https://com.nicovideo.jp/community/co2984209
高レート帯のランクバトル配信。
対戦における考え方や現在の環境をかなり分かりやすく解説しながらプレイされています。
初手ダイマ+切り返し+詰ませなどの対面的な戦術はこちらの配信から学びました。
見る人が見れば私のパーティが影響を強く受けていることが分かると思います。
初見はしばらくロム推奨。
ずんだもち様 - (情報源)
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCR44xsdC3lR0gKGill0VSpw
ニコニコミュニティ:https://com.nicovideo.jp/community/co3206892
高レート帯のランクバトル配信。
様々なポケモンを様々な型で次々に使い、幾千万の経験値に裏打ちされた高い実力を持つ配信者様です。
何が刺さって何が刺さらないのか、非常に勉強になります。
まひらむ様 - (レジエレキの調整参考)
記事ブログ:https://parlum.hatenablog.com/
きわめて秀逸なレジエレキの調整を考案された方です。
非の打ち所が無かったのでそのまま採用させていただきました。
めめめ様 - (カンムリビギニングルールでの仲間大会開催)
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCY0WhaohAQwi29-OIBQ2USg
時谷かんきつ様 - (フレ戦配信内での試運転調整)
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCVjK4EoVQAroxfmCgLUvNHA
ミアレカイナ様 - (フレ戦配信内での試運転調整)
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCflS0eeU_9Q46LWBHqCuUHA
こちらの方々のおかげで、多くの試運転を行うことができました。
ジロー様
記事ブログ:https://jiro003.hatenablog.com/
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UC4ufxhnzV7X5O0LXhAui78A
最近は配信されていないのですが、高い実力と正統派のプレイングで、対戦やりはじめの私が一番参考にさせていただいた方です。
当ブログはジロー様の復帰を心待ちにしております。